益城町の状況3(九州ブロック会議)

九州ブロック会議の初日は、震源地でもあり被害の甚大だった益城町の状況を視察しました。


被災後に既に3ヶ月を経過しましたが、倒壊家屋の解体などもまだほとんど進まない状況に胸が痛みました。

震災後3ヶ月の益城町の状況

 熊本県上益城郡は、二つの大地震を引き起こした二筋の断層帯の接する位置にあり、今回最も被害の大きかったエリアです。一帯は古くからの農村地帯ですが、特に益城町は近年、熊本市のベッドタウンとしての発展も見せており、市街地から郊外にわたって新旧の木造家屋が混在するエリアでもあります。

 

 5月初旬、福岡支部有志数名で郡内の甲佐・益城・御船町を訪れ、被災状況を視察しました。折しも風雨強く、甲佐町の古い民家を改造した高齢者グループホームでは辛うじて架けられたブルーシートが何とか雨をしのいではおりましたが、それでも止まらぬ雨漏りに何ら手助けをすることもできず、悔しい思いをしました。

 

 益城町中心部の街並みの破壊は目を覆うばかりです。その破壊の内訳は、古い木造家屋の倒壊、犯罪的な欠陥構造や施工不良による耐力不足、さらには2回の震度7による新基準木造の倒壊などさまざま。問題の深刻さ、課題の多様さを予感させるものでした。

 

 その後も大きな余震が続き、十分な手当てのできぬまま梅雨に入りました。九州ブロック会議で4度目の訪問となりましたが、その度に建物や地盤の崩壊が進行していることに気づきます。

一日も早い町の復旧が望まれます。

 

(福岡支部 大坪)